本日のコーヒーはジャワ・ロブスタ。一杯¥490なり。

コロンビア、メキシコ、ブラジル、モカ、マンデリン・・・。
コーヒーは、産地で種類が別れるというのは周知の事実だろう。
だが、コーヒーの木にも品種があるというのはご存じだろうか?
喫茶店で、特にブレンドでないストレートとして供されるコーヒーは、概ね「アラビカ種」と呼ばれる品種である。
このアラビカ種というのは、言わばコーヒーの木の代名詞みたいなもので、豆の分類として名前に含まれることはない。
アラビカ種はコーヒーの木の中でも背丈が低く、繊細な生き物で栽培が難しいが、風味に優れている。栽培するところはある程度以上の標高があり、多すぎず少なすぎずの降雨量が無ければならない。栽培する場所に五月蝿い、グルメな植物だ。
ロブスタ種(正確にはカネフォーラ種の一変種)は違う。アラビカ種より多少風味に劣る(酸味が少なく、苦味や渋味が多い)。しかし、アラビカ種よりも頑健で、余り肥沃でない土地でも、比較的によく成長する。
そのため、ベトナムや中国などのコーヒー後進国で、割りと多く栽培され、大きな外貨獲得手段となっている。
どちらかと言えば、安物コーヒーのブレンドのベースであったりなど、裏方として活躍することも多い苦労人だ。
今回のジャワ・ロブスタはインドネシア製。ジャワの名の通りジャワ島で、水洗式の製造法を奢られて生産されている、ロブスタ種の最高級品だ。
ブラックで飲むと、濃厚な麦茶のように苦味と渋味が絡み合った、嫌みのない独特な風味を醸し出す。ストレートでも十分飲用に耐える。
さすが、ロブスタ・コーヒーの花形。
少しネットで調べてみると、どうやらインドネシアで生産される9割の豆がこのロブスタ種らしい。過去に大規模な病害(「さび病」の蔓延と思われる)があってから、病気に強いロブスタ種をメインで生産するようになったとか。
インドネシアの豆と言えば、スマトラ島のマンデリンや、スラウェシ島のカロシーが有名だが、それらは全てアラビカ種。
信じられるだろうか、それらはインドネシアで生産される残りの1割なのだ!! いかに貴重かがよくわかる。
インスタントコーヒーでは、インドネシアの豆(恐らくロブスタ種)が使われることも多い。個人的には、ブレンディ(緑のラベル)の印象が非常に強い。
普段何気なく飲んでいるインスタントコーヒーだが、たまには瓶のラベルを覗いてみてはいかがだろう。どういう豆のブレンドで味を作っているかを見ることで、また新しい世界がみえてくるかもしれない。
では、今回はこの辺でさいならー。
[0回]
PR