× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 |
![]() |
うーん、これは強烈だ。
これだから、ベルギーのビールってのは博奕だって話(笑)。 その名はドゥシャス・ド・ブルゴーニュ(DUCHESSE DE BOURGOGNE)。小西酒造が輸入を行っているベルギービールだ(国内法では発泡酒に分類されている)。 原材料は麦芽、ホップ、小麦、糖類。度数は6.2%とこなれたもの。 輸入業者の能書き曰く「オーク樽熟成がかもし出す独特の酸味と、上品の甘さの絶妙なハーモニーが特徴。8~12度くらいに冷やしてお飲み下さい」。 うーんこいつは中々に手強そうだゾ(笑)。 ちょっと汚い画像で申し訳ない。例によって、ビールの注ぎ方を間違えた挙句、半分くらい注いだ辺りでグラスが泡に覆われてしまったのだ。 我ながら何とも学習しない脳味噌、情けない限りだ。 それにしても、レッドビールと称する割には随分暗澹とした色である。 ひょっとすると、注ぎ方の拙さ(空気と混ざってしまったこと)がビールの色味に影響した可能性もある。或いは、グラスの状態が悪かったかも……? ともかく理由は不明だが、ご容赦いただきたい。 ともあれ特段に印象的なのは、開封した瞬間瓶の口からドロッと溢れ出す、鼻を刺すような(攻撃的でさえある)トルエン香だ。 ここで一つ説明しておきたいのは、トルエンなどの有機溶剤系の臭いというのは、濃度を薄めれば果実系の芳香に感じられる重要な要素なのだ。 つまりトルエン香が感じられるからといって、必ずしもそれを悪く捉えられる謂れは無いのだ……無いのだが……。 やっぱりオーク樽による熟成が影響しているのだろうか……。好きな人にはたまらないのだろうが、本音を言うと、俺はどうもこういうのは苦手だナ……。 そんなビールを口に含むと目をしばたく――何やら酸っぱいのだ。そして、舌の上で転がして嚥下する瞬間、例のトルエン香が猛烈に効いてくるのだ。 成る程これは刺激的で、かつ個性的な風味だ。ベルギー人ってのはこういう変わった味が好きなのかしら……? まあレフやシメイみたいな有名どころが持っている、口にした時に違和感を覚える妙な甘ったるさ……とは全く違ったアプローチだと感じる。 棘のある酸味と棘のある香味。それだけである。単純なようで複雑。つっけんどんでギスギスしていて自己主張が強い。 何だか良く解らない果実から作られた、粗製のビネガーのようでもある。或いは安っぽい合成アルコールで作られた混ぜ物の密造酒のようでもある。 僅かばかり、堆積して発酵させた干草の感じもあるような……。 まあどう贔屓目に見ても私の好みでないことは確かだ。 こういうビールには、どぎつい香水にど派手な化粧がお似合いだ。 Gストリングにガーターベルトを誂えて、スポットライトが照らし出す円形のステージにポールダンサーを宛がえば役満だ。 何だかそういった「如何わしいもの」を感じさせられる味だ。上品と自称するには些か飾り過ぎて、見せびらかしなのだ。 このビールが持っているキツさのある香気、そして飲み込んだ後も尾を引く不可思議な酸味。私がそれを理解するには修行が足りなすぎる(笑)。 フルーティである言い切ってしまうというには余りに異質な味。熟しきっていない野の果実を食してしまった時のようなえもいわれぬ感じ。 これがハーモニーという物なのだろうか? 不協和音と書いて「ハーモニー」と呼ぶ、そんな哲学なのだろうか。何だろう……これ、なんなんだろう、本当に。 我こそはという猛者がいれば、是非お試し頂きたい。 というわけで、今回はこの辺でさいならー (・А・)ノシ PR |
![]() |
![]() |
|
![]() |