× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 |
![]() |
堂々と描かれたハクトウワシが、インパクトの強さを物語っている。
これぞユナイテッド・ステイツ・オブ・アメリカといったところだ。 うーん、こいつは注ぎ方をミスってしまった。 どうやらこの手のエールは、初めからドバドバと勢い強めに注がなければ、豊かな泡は生み出せないらしい。前回のときみたく行かなかったのは少し残念だ。 不鮮明な画像であることは予めお詫びするが、前回のブレックルズ・ブラウンと比較して、かなり色身の明るい、正真正銘の小麦色といった風情だ。 味わいはマイルドかつスムースで、開封した時に広がる華やかな香りが良い。 ブレックルズ・ブラウンと比較してやや軽めの仕上がりで、穏やかな炭酸の中に柔らかな麦の甘味が顔を出し、控えめなホップが後味にふわりとアクセントを残す。 正直な話をすると実はこのエール、2本買ったうちの1本で瓶でラッパ飲みしていて、その時は何だか生地に上げる気もしなかったが、やや風味が違うような……(苦笑)。 瓶でラッパ飲みした時は、もう少しホップの香りや苦味というのをストレートに感じたような気がした。 グラスやタンブラー、ジョッキに入れたり、或いは瓶のままラッパ飲みしたりするという違いでも、結構味に差が生じるのかなー。 まあ、俺自身の体調や主に鼻の調子のせいもあったり、直前にタバコを吸ったかどうかなども、味の判別に如実に関わってくる。 これはかなり重要な話なんだが、仮にビールの性能が100%均一であったとしても、飲み手のコンディション次第で味なんていくらでも変わるのだ。 保管方法の問題もあるかも知れんが(冷蔵庫の棚に横倒ししていた)。 言い訳はいい加減で止めよう。本日の味覚の具合を差し引いたとしても、喉越しの良さと香味の豊かさに調和が取れている素晴らしいエールだ。 ラガーじゃないビールなんて……と思う方にも安心して勧められそうだ。 ブレックルズ・ブラウンを飲んだときにも思ったことだが、豊かな香味を持ちながらもどことなく自己主張が控えめというのか、余り押し付けがましくないのだ。 これが=薄味なのかと問われると、やっぱり違う気がする。ラガーの喉越しや大味さをも内包し、アメリカナイズされたエールの形なのだろうか。 単調で後味も素っ気無いラガーと違うのは、やはり香りだ。繊細にホップを効かせて、妙味のある後味を演出する……こういう作り方はエールらしいと言える。 エールやスタウト、ポーター、ラガーやピルスナーや他諸々……この世界には様々な方法で醸造し、製造されたビールが溢れんばかりに存在している。 しかしながら、こと現在の世界情勢でラガーやピルスナーといったライト~ミディアムボディのビールが広く一般に受け入れられていることにも勿論理由がある。 求められているビールの姿と言うのは、国によって異なるのは承知の通りだ。 俺個人がエールを美味しいと思ったところで、他の全ての人間がそう思うという保証はない。寧ろ、往々にして個々人の味の好みは違うと思ったほうがいいだろう。 何かの風味に定住する人。様々な風味を求めてフラフラ渡り歩く人。好みはそれぞれであり、中には自分の味覚に合わないものも数多存在するものだ……。 だが、もしも貴方が、普段口にしているビールの味に満足できず、新しいビールの世界を口にしてみたいと思ったなら……きっとこのビールは適切だろう。 売れている物が売れているのには理由がある。このエールとて同じことだ。 というわけで、アンカー・リバティー・エールであった。 今回はこの辺でさいならー (・А・)ノシ |
![]() |
うーん、これは強烈だ。
これだから、ベルギーのビールってのは博奕だって話(笑)。 その名はドゥシャス・ド・ブルゴーニュ(DUCHESSE DE BOURGOGNE)。小西酒造が輸入を行っているベルギービールだ(国内法では発泡酒に分類されている)。 原材料は麦芽、ホップ、小麦、糖類。度数は6.2%とこなれたもの。 輸入業者の能書き曰く「オーク樽熟成がかもし出す独特の酸味と、上品の甘さの絶妙なハーモニーが特徴。8~12度くらいに冷やしてお飲み下さい」。 うーんこいつは中々に手強そうだゾ(笑)。 ちょっと汚い画像で申し訳ない。例によって、ビールの注ぎ方を間違えた挙句、半分くらい注いだ辺りでグラスが泡に覆われてしまったのだ。 我ながら何とも学習しない脳味噌、情けない限りだ。 それにしても、レッドビールと称する割には随分暗澹とした色である。 ひょっとすると、注ぎ方の拙さ(空気と混ざってしまったこと)がビールの色味に影響した可能性もある。或いは、グラスの状態が悪かったかも……? ともかく理由は不明だが、ご容赦いただきたい。 ともあれ特段に印象的なのは、開封した瞬間瓶の口からドロッと溢れ出す、鼻を刺すような(攻撃的でさえある)トルエン香だ。 ここで一つ説明しておきたいのは、トルエンなどの有機溶剤系の臭いというのは、濃度を薄めれば果実系の芳香に感じられる重要な要素なのだ。 つまりトルエン香が感じられるからといって、必ずしもそれを悪く捉えられる謂れは無いのだ……無いのだが……。 やっぱりオーク樽による熟成が影響しているのだろうか……。好きな人にはたまらないのだろうが、本音を言うと、俺はどうもこういうのは苦手だナ……。 そんなビールを口に含むと目をしばたく――何やら酸っぱいのだ。そして、舌の上で転がして嚥下する瞬間、例のトルエン香が猛烈に効いてくるのだ。 成る程これは刺激的で、かつ個性的な風味だ。ベルギー人ってのはこういう変わった味が好きなのかしら……? まあレフやシメイみたいな有名どころが持っている、口にした時に違和感を覚える妙な甘ったるさ……とは全く違ったアプローチだと感じる。 棘のある酸味と棘のある香味。それだけである。単純なようで複雑。つっけんどんでギスギスしていて自己主張が強い。 何だか良く解らない果実から作られた、粗製のビネガーのようでもある。或いは安っぽい合成アルコールで作られた混ぜ物の密造酒のようでもある。 僅かばかり、堆積して発酵させた干草の感じもあるような……。 まあどう贔屓目に見ても私の好みでないことは確かだ。 こういうビールには、どぎつい香水にど派手な化粧がお似合いだ。 Gストリングにガーターベルトを誂えて、スポットライトが照らし出す円形のステージにポールダンサーを宛がえば役満だ。 何だかそういった「如何わしいもの」を感じさせられる味だ。上品と自称するには些か飾り過ぎて、見せびらかしなのだ。 このビールが持っているキツさのある香気、そして飲み込んだ後も尾を引く不可思議な酸味。私がそれを理解するには修行が足りなすぎる(笑)。 フルーティである言い切ってしまうというには余りに異質な味。熟しきっていない野の果実を食してしまった時のようなえもいわれぬ感じ。 これがハーモニーという物なのだろうか? 不協和音と書いて「ハーモニー」と呼ぶ、そんな哲学なのだろうか。何だろう……これ、なんなんだろう、本当に。 我こそはという猛者がいれば、是非お試し頂きたい。 というわけで、今回はこの辺でさいならー (・А・)ノシ |
![]() |