DBRレゼルブ・スペシャル・メドック2011年、開封の儀に仕る。
以前も書いた通り、後生大事に仕舞わず、さっさと開けてしまう。
市場価格は1本2,500円前後であるが、如何か。

うーん反射が酷いなあ……主役が全ッ然映えないヨ。
まあまあ、ゆうても3年程度のヴィンテージなので、色味は濃い目の赤紫。
大体、開封から1時間近く経ってるわけである。
ボトルが緑色してたことに何気に感動したり、わーコルク栓にもロスチャイルドマークが入ってるるー、キャーワイーイとかそんなことを考えてた。
しっかしこいつは、かなり開封に難儀させられた。 なんせコルクの締め付けが硬いのだ。いや、コルクそのものは泥濘のような (言い過ぎww) 柔らかさで、オープナーもヌルヌルと食い込んでいったのである。
だからすっかり油断していた
――これが、開かないの何の(笑)。 俺の腕筋力がしけてるだけなのかは知らんが、まるでアロンアルファか何かで癒着させたように、ガッチリと栓が食い込んでいて本当に往生した。
布を巻きつけてみたり、足で挟んでみたり、色々と体勢を変えてみたりと、いやはや本当に、まだ飲んでもいないうちからワインとの熾烈なバトルである。
何だか本当に、姿の見えない何かに、開くことを拒まれているようだ。
あれやこれやしている内に、数ミリから数センチと実に僅かずつではあるが、やっとこさでコルクの塊を引き出すことができた。そうして……。
――キュッポン!! 飛び散るワインの雫は、まるで破瓜の出血の様……何て酷い例えだ。
往生際の悪いヤツだ……もう本ッ当に手間かけさせやがって。
というのが1時間かそこら前の話で、話は現在に戻る。
うーむ、開封直後にも少し頂いたが、どことなく甘味を含んだ花のような香りがふくよかに広がり、酸味も結構強めだ。
1時間経つと、ボトルから匂いほどの香りはやや退いたが、酸味に爽やかな渋みも出てきた感じ。張りがあるというか元気な感じで、下品さは無い。
初めの1杯は、豚バラ串と一緒に頂いたが、やはり肉との相性は良い。
……でもまあ、やはり串焼きはできる限り炭火がいいね。ガスコンロで焼いたやつだとガス臭いというか、ツンとした独特な臭いが混じるんだよね。
と、まあ上のことはワインと全然関係ないことなんだけど(笑)。
そうそう、引っこ抜いた後のコルク栓なんだけど、手巻きタバコのフィルターとして使えないだろうかと考えている。
突然だが皆さん、古くは紙巻タバコのフィルターとして、コルクチップが使われていたというのをご存知だろうか?
いやまあ、価格帯の棲み分けで色々とあるんだろうが……両切りとか、口付きがどうとか、そういう時代にはコルクフィルターというのもあったそうなのだ。
俺がこれを知ったのは、かつて作られていたターキッシュ葉100%と謳われる高級銘柄、かの銘品「ラムゼス・セカンド」を調べていた時である。
ラムゼス2世は元々両切りで作られていたのだが、時代が下るに従ってフィルター付きも販売されるようになった。そのフィルターがコルクだったのだ。
煙が通ると、なんだかシルキーな舌触りになるとか、どうとか。
現代に住まい、セルロースやチャコールのフィルターに慣らされ、それが当たり前だと思っている我々にはなんやよう解らんけども。
まあ、ほないっちょ試してみようやないかいというわけである。
このまえ開封したラフルール・カザンは、いかんせん1997年のもので、コルクも相応に古く汚れてしまってたし……。
というか、そもそもワインのコルク栓を解して、それを手巻きのフィルターに使おうなどという発想が出てこなかったんだが、その時は。
話が脱線してきたので元に戻そう(苦笑)。
いやーまあしかしこのワイン、やっぱり若いなりの刺々しさっていうものが結構ある筈なんだけど、それをあんまり嫌とは感じさせられないな。
俺もようやっと、ワインに慣れてきたということなんでしょうか。
飲むほどにジューシーで、油が乗っているというかほんのり艶が滲み出ていて、でも少し取り澄ましてもいるし、お高く留まっているような印象もある。
同じメーカーとはいえ、最上級のラフィットともなれば、飲んだ時の印象も違うのでしょうな……マァ、今の俺にその風流は理解できないだろうが。
うーむ、勢いに任せて半分ほど飲んだがもう腹一杯、げっぷが出そうだ。
そろそろタバコと蒸留酒が飲みたい気分。
しっかし、この前のラフルール・カザンを1日おいた後のヤツは本当に酷い味だったからなあ……もう笑っちゃうくらい。
やっぱり、めんどうでもコルクで蓋をしなおして、寝かせて置いとくべきですかね。つーかいっそのこと、気合でワンボトル開けますか。
うむ、それも良かろう――何事も挑戦である。
というわけで、今回はこの辺でさいならー (・А・)ノシ
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