うちの会社が商品として買った物を、3,000円で1本買ったのだ。
ドミニク・ローラン、ボジョレー・ヴィラージュ・ヌーヴォー2014。
(Dominique LAURENT Beaujolais-Villaegs Nuveau 2014)
……そう、今年もまたぞろ、ボジョレーヌーヴォーでも飲もうじゃないかと思って、社内のワインのテイスティングも兼ねて買ったものだ。
ところで、ドミニク・ローランで誰やねん? という疑念。
それは恐らく、私が俄かのワイン飲みである証左だろう。
ともかく開けたてをグラスに注ぎ、先ず一口飲んでみるが――。
嗚呼、もうこの時点で安物とは違うということがハッキリ感じられる。
ただ単にどぎつい酸っぱさというわけではなく、決して下品ではない。
勿論メインをなすのはフレッシュな酸味だが、そこに穏やかな甘さ、そして爽やかな渋みが絡んでいい感じにアクセントを与えてくれる。
開封後、30分ほど置いた結果。やや酸味が立ってきたが、いずれにしてもゴクゴク飲み下せてしまうような「取っ付き易さ」を内包している。
そう。何しろこのボジョレーは穏やかで均整が取れているのだ。
酸味や渋みは確かに新酒のフレッシュさを感じさせるが、そればかりが余りに自己主張しすぎてツンツンだけの尖り切った酒……とならない所がミソだ。
白昼に草原を吹き抜ける風の光景が浮かぶ。それも春の到来を感じさせる、穏やかで暖かい日差しの下、やや冷たさを纏いながらも吹き抜ける一陣の風。
活力に溢れるやんちゃ坊主だ。真冬に寒さに愚痴をぶち、こたつの中で、だらだらぬくぬくと温まっている光景はこのワインに似つかわしくない。
おっと、冬の寒さに愚痴をぶっているのはどこの誰だか……?
ともかく。デイリーワインと比べて多少値は張るが、更に1,000円~2,000円上積みするだけの価値は、「ある」と断言できる酒に違いない。
私がこれまで飲んできたワインも、その中のボジョレーの数も全く大したことはない数だが、それでもこのワインは「旨い」と言い切れる。
下手な薀蓄は要らない。「飲めば解る」ただその一言だ。
もしこのワインを既に手にしている方は、是非とも家族や恋人、同好の士と共に心行くまでこの酒を楽しんで欲しいと切に願う。
中々真剣に突き詰め考えて作られた一本ではなかろうか……?
というわけで、今回はこの辺でさいならー (・А・)ノシ
[0回]
PR